ピアノ教室に通って、実際にピアノが弾けるようになった人は、〇人中たった1人!?

2021年08月05日

ピアノの調律師さんから聞いたお話しで、証拠となるデータを持っているわけではないのですが・・・某大手音楽教室の調査によると、子供の時にピアノを習って実際に弾けるようになった大人は5人に1人!という困ったデータがあるそうです。

これを聞いてどう思いますか?何年もレッスンに通ったのに、大人になっても弾けるのはたったの5人に1人!せっかく何年も習ったのに・・・。

私はこれを聞いて、大げさな数字だとは思いませんでした。私のところには、他の教室で習ってから移ってくる子供の生徒も多くいます。その子達のほとんどが基礎が身についておらず、このままでは残りの5人中4人になってしまう状態だからです。

しっかり基礎が身についている子は、例えば学校で合唱の伴奏に選ばれたり、お友達と連弾などアンサンブル(合奏)を楽しんだり、私が直接関与しない場であっても、自分の力で楽譜を読んで弾く事ができます。

翻って、合唱の伴奏に挑戦したいけれど自力で弾く事ができないので『先生助けて~!』とレッスンに楽譜を持ってくる子は、まだ基礎が身についていない=大人になったら弾けなくなってしまうかも予備軍なのです。


今年は中学生3人が合唱コンクールの伴奏を引き受けてきました。Aさんは私が小さい頃から教えていて、小学生の時に既に何度か伴奏を経験しています。なので今回も最初に簡単なチェックだけして、あとの練習は本人に任せています。

BさんとCさんは、中学生になって他の教室から移ってきました。二人とも基礎が足りていない部分があったので、まだまだそのやり直し途中なのですが、伴奏を引き受けたので”とりあえず弾けるように”しないといけません。

この”とりあえず弾けるように・・・”が、実は一番よくないレッスンなのです。手取り足取りして弾けるようにしてあげても、その曲だけのその場しのぎになってしまうので、こういうレッスンばかり受けている子は大人になったら弾けなくなってしまうでしょう。

BさんとCさんは、合唱コンクールが終わったら、また基礎からみっちりやり直ししてもらう予定です!